海外から反響 南相馬市長のYouTube
筆者(柳原)はこのブログの3月30日付エントリで、福島県南相馬市長自らが同市の窮状をSNSの一つ、YouTube(ユーチューブ)を用いて訴えているということを書いた。
その動画は英語字幕付きであり、日本国内はもとより国外へも同市が直接、訴えかけている点において自治体の情報発信力がSNSによって強化されたと筆者は評した。しかし筆者は一方で、動画の影響力はどの程度か分からないことも付け加えた。
さて、そのエントリを出した後になって、この動画の存在を伝える記事は共同通信で4月1日付で配信され、4月1日付米紙WSJにも取り上げられ、さらに4月6日付米紙NYT(ニューヨーク・タイムズ電子版)が「Japanese City’s Cry Resonates Around the World」との見出しの記事を掲載し、この動画について記事中で触れた:http://www.nytimes.com/2011/04/07/world/asia/07plea.html?pagewanted=2&_r=1&partner=rss&emc=rss
このNYT記事を引用して、米雑誌「The Atlantic」(電子版)はSNS―ここではYouTubeのことだが―の持つ影響力を次のように論評した。

出所:4月7付The Atlantic電子版 http://www.theatlantic.com/technology/archive/2011/04/video-of-the-day-sos-from-mayor-of-minami-soma-city/236962/
それによれば、(動画は)20万以上のビューワーを数え、海外から援助の申し出を伴った日本語以外の電話がかかってきている――などと反響があることを引いたうえで、「小型デジタルビデオカメラで撮影された桜井市長による11分間の記録の成功は明らかにソーシャルメディアのパワーと国境を越える能力を示している」と締めくくった=上の枠の部分
この記事では同市長の党派などに触れることは避け踏み込んではいないが、純粋にソーシャルメディアに対する観察の結果を書いており、その限りでは不自然な結論ではない。
海外メディアが注目したのは、一自治体の首長が日本政府の枠を飛び越えてダイレクトに国外へ訴えかけるという訴求力の強さをこの動画に見い出したからだろう。
さて、ツイッター(twitter)やフェイスブック(facebook)などのSNSがチュニジアのジャスミン革命に小さくない役割を演じたことを私たちは見たばかりである。それはちょうど震災前だった。
11分間とはいえ一本の動画がSNSを通じてグローバルに流通することが持つ意味は、ジャスミン革命と震災とは前提は異なるものの、決して無視できない。海外メディアが飛びついて報じたことがその証左である。
それゆえに取り扱いには慎重さが求められる。このエントリで論評するのはさしあたって、この程度にとどめ、後に改めて十分に考察する機会を持ちたい。結論を急がない。
なお同市長は8日、総理と直接会談し、要望は伝えたとみられる:http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011040801000538.html。


by 8000hr
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